猫の模様は大人になると変わるの?猫の毛の色の秘密を教えます
2018.6.25

猫の模様は成長とともに変わることが多く、子猫の頃は真っ白だったのにシマシマになった。黒猫が茶色とまだらのサビ猫にというのは珍しくないのです。
猫の毛の色を決める遺伝子は種類も多く、互いに作用することで不思議な色が誕生することも。
毛色によって性格が違うのではないかという研究もされているのだそう。猫の模様についての話題です。
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この記事の目次
猫の毛色や模様は成長とともに変わることがあるの?
猫の毛色が成長とともに変化することは珍しいことではありませんが、中でもチンチラはよくあるのだそうです。
それ以外でも、黒猫だったのに黒と茶色が混じった「サビ猫」になった。頭に斑点のあった白猫が、斑点が消えて真っ白になった、といったような例は珍しくありません。
オレンジ縞、いわゆる茶トラだったのが明るい茶色一色になってしまうなど、遺伝的な要素で、子猫から成猫になる段階でかなり色が変わる猫がいるのです。
ミックスでは、さまざまな猫が交配されているため、より多くの毛色の遺伝子が組み込まれています。
しかし、純血種の猫であっても毛色が変わることはあります。
また、季節や気温でもわずかに毛色の変化があるといいます。
子猫のときには、綿毛のような柔らかいふわふわの毛並みも、成長するうちに少し硬めのツヤツヤとした毛になります。
一見グレーっぽいロシアンブルーの毛並みは、青みを帯びていることから「ブルー」が名称に入っています。
あるブリーダーは、大人になるとピンクがほんのり入った、ラベンダー色を帯びるのだと話していました。
猫の模様がいろんな毛色に変わるのは遺伝子の働き
ブラック系の猫には、ユーメラニンを作ることに関係するBという遺伝子が少なくとも1本はあります。
さらにこの遺伝子と色を薄くするddという遺伝子の両方があると「ブルー」になります。
ブルーを薄めるDmという遺伝子が加わると「ブルーキャラメル」という色になるのです。
さまざまな色の遺伝子を持つ猫ですが、ノルウェイジャンフォレストキャットにのみ存在する独自の色調変化があります。
ブラックモディファイアと呼ばれる遺伝子で、黒の毛は琥珀色に、青みが買った毛は明るい琥珀色に変わります。
理論的には、チョコレートやシナモンなど黒以外の色でもあり得る色変わりですが、今のところ実際に確認された例はありません。
チョコレート系の色を持った猫は、b劣勢遺伝子を少なくとも1本は持っています。
b遺伝子に色を薄くする遺伝子(dd遺伝子)が混ざって存在すると、「ライラック」に、さらに「ライラック」をDm遺伝子によって色を薄められる作用が働くと「ライラックキャメル」になります。
シャム猫は温度で色や模様が変わる?一年を通して観察してみよう
足先や耳・しっぽの先が黒いシャム猫。
シャムに猫は「サイアミーズ遺伝子」という温度感受性のある遺伝子があります。
お腹の部分は体温が高めなので、色素の形成が抑制されて白くなり、体温が低い足の先や耳など、体の末端では色が濃くなるのです。
温度変化で変わると言うことは、季節によっても違いがあるはずです。
よく観察すると夏は白っぽい毛色になり、冬場は黒っぽい毛になります。
シャム猫以外にも、体の末端に濃い色を持つヒマラヤンやラグドールも、同様の遺伝子を持っています。
ミックスの猫の色の変化には次のようなものもあります。
- 白猫→クリーム色や茶色
- 黒猫→黒と茶色
- オレンジと白→オレンジ
- グレー→黒猫
ですので、子猫のときに「黒猫がいい!」「白猫がいい!!」と思って飼い始めたのに、成長したら思った色ではなくなってしまうことがあるのです。
もちろん、そんな場合にも責任をもってきちんと猫の世話は怠りなくお願いします。
猫は毛の色や模様によって性格が変わるのはホント?
猫も人間同様に、個々の性格が違います。猫と言えばマイペースでわがままなイメージがありますが、犬のように人に寄り添い従順な態度を取る猫もいます。
品種によって性格の特徴が紹介されていることがありますが、実際はどうなのでしょうか。
「猫の性格は、品種や毛の色や柄によって特徴はあるか」という研究はこれまでも行われています。
しかし、猫の性格という型にはめることが難しい条件を科学的に分類したり評価するには、かなり困難がともないます。
猫は飼い主のようななれた人と、突然現れた見知らぬ人に対する態度は全く違います。
アンケートの回答は、普段猫の様子をよく見ている飼い主に依頼することになりますが、これでは飼い主側の視点でしかデータが取れません。
1977年に行われた、とある猫の研究によると縞模様の猫は、縞模様を持たない猫よりも都会に多く、社交的な性格を持つのではないかと推測されました。
1995年には、オレンジ色(茶トラ・茶白)の猫はオス猫に対して攻撃的な傾向があるとされています。
縞や三毛、猫の模様がある部分の皮膚の色はどうなっている?
◆三毛や縞
猫には縞やブチ、三毛など多様な毛色がありますが、毛が生えている部分の皮膚の色はどうなっているかご存知ですか?
毛の色を作るメラニン色素は、皮膚と同様のため濃い色の毛が生えている部分は皮膚も濃い色、薄い色の毛が生えている皮膚は薄い色をしています。
つまり、三毛猫の毛を剃ったとしても肌は三色猫。
トラ猫の毛を剃ったとしても、シマシマ猫なのだそうです。
◆白猫
白猫は体が弱いという説があり、科学的には次のような例もあります。
- 青い目の白猫…遺伝子の働きで聴覚に障害を持っている可能性がある
- 赤い目の白猫…色素を欠如させる遺伝子があり、体の弱い個体が比較的多い
余談ですが、真っ白い毛におおわれている白熊の皮膚は真っ黒なんだとか。寒いところで暮らす白熊は、体に熱を吸収しやすく黒い皮膚を持っているんです。
- 動物/ペット